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2007年7月24日 (火)

視覚素子 の可能性

攻殻機動隊を見てから、最近あまり調べて居なかった脳の話を思い出しているのでまた忘れない内に書いてしまいます。
視覚素子からの情報を脳で処理できるか?実眼で見ているように見ることが出来るか?ですが...

見るのと理解するのは、脳の別な部分で処理されていることが猿を使った実験やFunctional MRI、PET、脳波計、脳磁計等の結果から解って来ています。専門領域の論文を書くわけではありませんので簡単に書きますが、色、形、運動と言った視覚刺激を1次視覚野で分別し視覚連合野で別々に処理されると考えられています。
但し、見た物の質感は視覚だけでは得られません。他の感覚(質感だったら、運動および位置覚、触覚や圧覚、複合感覚等を使うでしょうか?)を使わないと認識が出来ないと思われます。
最近解って来たことですが、ある場面や顔を記憶する、またそれらを認識するのは、視細胞に入る各色や明るさの信号パターンを沢山のニューロンで記憶、認識すると思われていたのですが、どうも1つか2つくらいのごく少数のニューロンで一場面や一人の顔を記憶、認識しているようなのです。ただし、これは1次視覚野の先で起こりますから、信号を入力すると言うことには関連しない可能性が高い。
ちょっと脱線しましたが、視覚素子からの信号をまとめて1次視覚野に送り込んでしまえるか、視覚刺激別に視覚連合野の領域に振り分けて送り込めるか、手前の外側膝状体や視交差辺りで送り込めるかは解りませんが、可能性だけはありそうです。

一方、眼球は、視点の中心付近以外では大きな視力を持ちません。要するに視野の真中意外は碌に見えないので、視点を移動しながら物を認識します。主に水平方向にスキャンするとでも言えば良いでしょうか。(実際に眼球の構造としては、もっと広い範囲を同時に見ることが出来そうですが、視力自体が脳の機能と密接に結びついている筈ですので、制限はむしろ脳にあるのかも知れません。)動眼神経はこれらのことをするのですが、視覚素子を操るには脳からの信号を受けて視点の移動とピントの調節を行わなければなりません。また、これらの調整を正確に行うには、動きに対するフィードバックも必要です。さらに、視点の移動と脳の物体認識や空間認識と言った認識能も動きと連動すると思われます。(視野の中のどの部分をどの方向にスキャンし、中心視野からどのような視覚信号を得ているかの同期が取れないと形や空間の奥行きとかの情報が認識できないだろうな?と思います。)

攻殻機動隊で出てくるような熱感知や高倍率の望遠、およそ人間には無理な広いダイナミックレンジを意識せずにコントロールするには、脳機能はまだまだ解らない事だらけです。さらに攻殻機動隊の電脳では、電脳通信も視覚情報と音声情報をコンポジットしたイメージとしてコントロールしています。

彼らの住む2050年代には解明されているかも知れませんが、人体実験するわけには行かない分野なので先は長そうですね。
もう少し書き進みたいところですが、ブログで読む記事じゃなくなりそうなので、この辺りで...

The visual image in mind and brain; SEMIR ZEKI; Scientific American September 1992
脳神経外科学;金芳堂
顔を認識するニューロンの話は、読んだ論文が見つからないので参考に書けません。顔認識ニューロンなんて名前がついていたと思います。他のことは大体教科書に載ってますよね。

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