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2007年9月21日 (金)

フロとの出会い

彼は、近所の野良猫が産んだ5匹の中の1匹です。5匹はアパートの階段下のダンボールの上で里雪のが降る中、身を寄せ合って震えていたのを覚えています。

アパートで一人住まいだった頃、隣は大家さんのお妾さんが管理人として住んでいました。
彼女は、痩せ細って凍えていた彼らを見捨てては置けなかったようで、彼らにご飯を(いわゆる猫まんまと呼ばれるような代物でしたが...)あげ始めました。でも、5匹中4匹は寒い時期を越せずに死んでしまったようです。その後見かけることはありませんでした。

でもそれも長くは続きませんでした。管理人さんは、病気の母親の看病をするとかで管理人室はそのままにして何処かに行ってしまいました。そしてアパートの住人の中で旦那さんともども一番気軽に話せると思われる僕に、一匹だけ生き残った白い猫の餌あげを託したのでした、買って来たばかりと思えるキャットフードをダンボール一箱ごと置いて。

暫らくの間、その白い子猫は管理人室の前で鳴いていました。僕は、管理人さんが置いていったキャットフードを朝晩、彼用のトレイに入れてあげていました。最初は怖がって逃げていましたが、その内だんだん逃げる距離が短くなり、キャットフードがなくなる頃には擦り寄ってくるようになりました。

ある日、アパートに戻って部屋の鍵を開けると中で物音がします。”泥棒か?”と思って扉を開けると其処には、もうすっかり大きくなった白い猫が慌てて逃げようとお勝手の窓によじ登っていたところでした。
”ああ、お前か。別に逃げなくてもいいよ。”
でも、彼は一目散に逃げていきました。

その内、彼は良く怪我をするようになりました。どうも僕に貰った餌を他の野良猫が知って、彼から奪うべく喧嘩を仕掛けていたようで、何時も負けてしまう彼は結局お腹を空かしているようでした。
”お前~、どんだけ、喧嘩弱いんじゃい!”
(まあ、当時は”どんだけ~!”なんて言った筈はありませんが...)

仕方なく部屋のあがりまちにトレイを移動してきました。夜は、部屋の扉をチェーンロックで留めて、其処にロジャースとかで仕入れた安いキャットフード(でも管理人さんが置いて行ったものよりは、グレードアップしてましたけどね。)を入れてあげるようにしました。朝は、直ぐに食べられる程度に少なくして、以前からの場所に置いて置きました。効果は一応有った様で彼の喧嘩傷も少なくなりました。

彼は、暫らくの間、あがりまちで大人しく食べて出て行っていました。その内、フロアに上がり始め、ベッドルームの入り口で僕の方を覗き込むようになりました。
”なあに?何か用?”
”こっち来る?”
でも、彼は覗き込んでも入ってくることはありませんでした。
そして暫らくしたある日、テレビを見ていた僕の足元に寄って来て、一緒にテレビを見るようになりました。
”お!、やっと来たな。”
頭をなでてあげると、彼は初めて僕の方を向いて”にゃ~”と鳴きました。

”この部屋、本当は動物飼うのは禁止なんだけどな。”
”まあ、管理人さんに預けられたようなものだし、基本的に君は野良猫だ。”
”僕は君を飼う気はない。来たい時に来ればいいさ!”

かくして、彼は僕の部屋に出入りする野良猫になり、僕は小さな居候を得ました。

でも、彼はずっと遠慮がちな猫だった。

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コメント

もっと続きが読みたいです。

投稿: 如月 | 2007年9月24日 (月) 17時55分

あっ!何か、凄く嬉しいコメントだな。
だんだんに書いて行きます。
彼らの事は、僕の嬉しくも悲しい大事な思い出なので。

投稿: フロの飼い主 | 2007年9月24日 (月) 23時44分

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