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2007年9月12日 (水)

尾袋沼

漁港内とも思える屋台のようなお店で北海しま海老の塩茹でを2000円でたらふく買った。漁港の防波堤で剥きながら食べていたら、”こんなに食べられるかなあ?”と思っていた海老は、気が付いたら無くなっていた。”やめられない、とまらない”っと言った美味しさだった。

その後、野付半島に回り国後島を見た。
”こんなに近いのか?”
戦前に千島列島に住んでいた人たちにとって、それは見えるが故にやりきれない景色なんだろうな?と思いながら。尾袋沼の中に入っていった。

尾袋沼は、海に出来た湿地である。海水の浸食により立ち枯れした木々が”北海道の厳しい大地”を想像させる。ここには尾瀬ヶ原のように湿地に渡り板があり、ぐるっと回って来られるようになっている。一番奥の方の渡し板に腰掛け湿地が海に途切れる辺りをぼんやり見ていた。小雨がぽつぽつと落ち始め、何故か妙に感傷的な気分になってきた。その時である。
”あの~、カメラのシャッターを押してもらえませんか?”
と女性の声がする。一人の時間を楽しんでいたのを邪魔され、気分が悪かった僕はその声を無視した。
”あの~、シャッター?”
今度は、わざわざ人の顔を覗き込んで言ってきた。
流石に其処までされると無視も出来ず、振り向くと女性二人の旅行者のようである。
”人が感傷に浸っているのに邪魔するかなあ?”
と言いながらカメラを受け取った。
”この辺で良いですか?”
”もうちょっと右側のほうがバックの景色が良いんじゃないの?”
小雨に煙る遠影を見ていたら、ちょっと悪戯心が湧いてきた。
”ねえ、二人とも蛙の真似して!”
”ええっ!?”
二人は顔を見合わせて
”恥ずかしいですよ!”
”シャッター押して欲しくないんなら、そう言ってね?”
二人は、再度顔を合わせ
”どんな風にやるんですか?”
”そうね、こんな感じ。ちゃんとケロケロって鳴いてね!”
ファインダーを覗くと、楽しげに蛙の真似をして雨の湿地に歌う女性が二人見えた。
”パシャ!”
”もう一枚!”
”パシャ!”
きっと良い思い出になったろう?

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