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2008年3月22日 (土)

フロの死

結婚を間じかに控え、アパート探しをしていた僕は、動物を飼って良い遥かに遠いアパートにするか、そのまま餌を上げに行ける近場のアパートにするかで悩んでいました。遥かに遠いアパートは、二人とも通勤には最悪で部屋も古く汚く、嫁さんには流石に良い顔をされませんでした。
仕方なく近場のアパートにすることにし、駐車場はそのままにし餌を乗せっぱなしにして置き、通勤途中に寄って餌を挙げる方法を選びました。
双方の実家に彼らを預ける方法も考えましたが、残念ながら大人の雄猫を二匹も預かってはくれなかった。それに猫は家に着くとも言います。彼らの住み着いたアパートは管理人さんから特別に許可も貰っていたので、管理人室の脇に犬小屋ならぬ猫小屋を置くのもOKだった。
バイク屋でピザ屋の出前用のケース(内側に断熱材も貼ってあって暖かそうだった)を貰ってきて、植え込みの風が吹き込まないところに置きました。中にフロのお気に入りのクッションを敷き、入り口を狭ま目に作り風が吹き込まないように工夫し、それでも寒そうだったので夜餌をあげる時にペットボトル湯たんぽや使い捨てカイロなんかを入れてあげていました。

止む無くアパートを引き払った後の最初の冬、よく風邪を引くフロの抵抗力が少しでも増すように何時もより多めに餌をあげていたのですが、やっぱりフロは風邪を引きました。彼は風邪を引くと食欲が極端に落ちてしまいます。近くのコンビニに行って何時もより美味しそうな缶詰を買ってきて食べさせて、一回目の風邪は何とかクリアできました。その後、少しでも暖かいように猫小屋の入り口にカーテンを付け、潜り込めるように毛布も入れました。でもフロはまた風邪を引いてしまいました。大概2~3日で良くなるのですが、2日を過ぎても良くなる気配はありませんでした。フロは体重5kg程度だったので、50kgの大人換算で抗生剤も飲ませました。でも4日を過ぎても良くなる気配は無く、コンビニで買って来た缶詰もちょっと口をつけただけで小屋に引っ込んでしまいました。仕方なくその日はもう遅かったので明日病院に連れて行こうと使い捨てカイロをしこたま入れてその日は帰りました。

次の朝、午後半日休暇を貰う積りで何時ものように朝餌をやりに行きました。猫小屋に行くとトラが外に居ました。何時もは朝は寒いので呼ばないとトラも出てきません。フロは呼んでも出てきません。嫌な予感がして中を覗いて見るとフロは丸くなって居ないし身動きひとつしません。触って見るともう冷たい。

トラが”お腹空いたよ!”と言うように”ニャ-”と鳴きながら僕の腕を押しました。何時の間にか、僕は冷たくなったフロを抱きしめて、車の中でぼーっとしていました。
我に返った僕は、
”ああ、そうだな、お前はお腹空いたよな?”
フロを車に積んであった毛布に包み、トラに餌をあげて、僕は職場に向かいました。その日は、全然仕事にならなかった。

その日の夜、フロが好きだった缶詰を買って、車にシャベルを積んで近くの山に向かいました。野良犬に掘り返されたりしないように黙々と深い穴を掘り続けました。掘り終えてしまったら、フロを埋めなくちゃならないと思って中々止める気になれなかった。でも硬い砂利の層が出てきてしまって、こんな硬いところに寝せる気にならず少し埋め戻したところで止めました。

フロを埋めた後、一度でも立ち止まってしまったら、帰れなくなりそうだったので一度だけ手を合わせて、直ぐに帰途につきました。

後悔はしないことにしていますが・・・

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