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2011年4月 2日 (土)

頑張れ!東電

僕の家はオール電化と呼ばれるような家です。だから、東電から電気が来ないと拙いなあ。
通勤に使っている西武線も東電から電気の供給を受けて動いています。だから、電車が動かないと通勤は、まあ、自転車でしょうかね?
職場の電気も東電からの供給で動いています。電気が来ないと仕事になりません。正直、商売上がったりです。
いま、こうして使っているネットワークを使うために契約している通信事業者も東電から電力供給で動いています。携帯電話もそうですよね。
みんながそうなのかは、僕には解りませんが、少なくても僕は電気が無いと生活できません。
だから、国の30%の電力を生み出している原発を、簡単に危険だと言って非難したりは出来ません。
福島の人達が人事だからではありません。実際、僕の両親は、茨城県日立市で未だに空気中の放射線濃度が平常時を上回っています。母方の従兄弟達は、北茨城や福島の南部の方に住んでいます。だから、まるで人事ではありません。

昨日のWeb新聞、それから、今日のペーパーの新聞を読んでいると、「東電バッシング 加熱」とか言う記事を沢山目にしました。
東電社員に対する嫌がらせや、建物への落書き、ネット上の誹謗、中傷、役員の住所の晒し、コールセンターへの抗議電話などなど、どれもこれも”そんなことして何になる?”と首を傾げるような事ばかりだよね。

そもそも福島原発が稼動し始めたのが40年前です。当時国策として建設を決定したのは、更に以前の東電の役員や当時の政府や国会議員です。今の東電職員でそんな決定に関わった人は一人も居ないでしょう?少なくても現在事故を起こした原発を止めようと、コンクリートの床や椅子に雑魚寝をしながら、まともな食事も出来ず、風呂にも入れずに作業している職員や東電関連の会社の人達の中には、一人も原発を作るのに関わった人達は居ませんよ。

各地で平常時より高い放射線量が測定されていますが、少なくても40歳を過ぎている僕には全く怖い量ではありません。でも、原発を止めるために作業している人達が直面している放射線量は、半端じゃありません。先日関電工の職員3人が被ばく事故を起こした場所に丸一日居たら1週間以内に死ぬでしょう。現在被ばく線量が100mSvを超えてしまって、もう作業に当たれない人が増えてしまっているそうです。

放射線作業従事者の被ばく限度は、100mSv/5年、ただし50mSv/1年です。この数字は、過去の被ばく事例から”合理的に達成可能な限り低く保つようにする”と言う理念に基づいて国際放射線防護委員会が定めている基準です。「100mSv/5年、ただし50mSv/1年」は、許容できる被ばくだと思えますが、100mSvはそうではありません。既に100mSvを超えてしまった人達は、今後5年間は被ばくを伴う作業には就けません。それに1週間から3週間で100mSvは安全とは言えない数字なのですよ。それでも頑張って、原子炉を止めようとしているのです。

世界中から日本人の道徳心や冷静さや賞賛するような記事が届いている中で、先週起こった「東電バッシング」は、正直悲しい気持ちになります。

東電は、現在会社存続の危機とも言えるような状況になりつつあります。国難とも言えるような大災害を一つのインフラ会社が背負うのは、正直無理があるような気がします。東電の社員達だって明日をも知れぬ身で、彼らも被災者なのですよ。

去年、約1000年前の推定M9の地震の証拠が見つかって、学会発表を機に東電でも独自調査を行ったようですが、対策はされていませんでした。安全は唯では買えません。”危険性が指摘されたら、直ちに止めて対策してから稼動されるべきだ”なんていう人がいますが、実際止めたら今の計画停電より酷い状態になります。対策、資金、運休方法など慎重に計画して実行しなければならないでしょう。残念ながら、その前に地震が来てしまったのですよ。
経済産業省の原子力安全保安院が安全に関する指導をする立場にありますが、その人達は既に現場には居ません。安全対策は、彼らが指導しなければならない立場ですが、安全対策が不備で事故が起こったのなら、彼らは責められてしかるべきです。”バッシングの対象は、こっちじゃないの?”とも思えますが、それでもバッシング行為が良いとは言いません。

原発は事故を起こさなくても解体までに20年とか言われます。40年も中性子に晒されてきた鋼鉄製の圧力容器や格納容器は、放射化しているでしょうから、放射線量が下がるまで触れません。増してや今回の事故です。多分30年くらい、人々の記憶から消え去った頃に解体が完了するかも知れません。だから、東電にとって福島第1原発は会社再生の重荷になるでしょう?

僕は東電とはまるで無関係です。唯の電力の供給を受けているユーザに過ぎません。でも、電気がなくなると生活が成り立ちません。東電が潰れてしまうような事になるのは大変困ります。

だから、頑張れ!東電。

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コメント

私も九州電力のユーザーで、電気がないと不便な生活だろうなと思います。

確かに今作業に当たっている人達の中に原発を作る作業に携わっていた人はほとんどいないと考えると
彼らもまた被害者であるんだろうな、としみじみ思います。

今回みたいな事故が無ければ東京電力は責められることもなく
みんなも電力を当たり前のように使っていたろうに
事故になった途端手のひら返すようにバッシングは酷いですね

投稿: hanaぽん | 2011年4月 9日 (土) 07時57分

hanaぽん さんへ

まあ、みんな勝手なもんですよね?(笑)

最近、各国の反応が、”日本人賞賛から日本への不信”に変わってきたようですね。日本政府は無能呼ばわりは、まあ、確かにそうかも知れないけど、文化が違うのかな?日本人は、自分の事を棚に上げて人を悪く言うことを嫌うけど、韓国やロシアでは違うのかも知れないですね?

韓国で学校の休校が相次ぐとか、大騒ぎですが、アメリカやソ連、中国が空中核実験を行って大量の放射性物質をまき散らしたときなどは、今の日本政府のように馬鹿正直に公表しなかったから、一部の影響を予測できる人たちからしか抗議が出ませんでした。今、世界中の土壌から出てくるプルトニウムは、核実験で撒き散らした物だけです。
チェルノブイリの事故の炉心の核燃料の96%が飛び散った、なんてのもあるかも知れませんが・・・(ロシアは4%と言ってるそうです。)

あまりにみんな身勝手で笑えますよね?
今回の一連の事で今更ながらに解った事実は、日本にとって一番頼りになる国はやはりアメリカだった、と言うことでしょうかね。

投稿: フロの飼い主 | 2011年4月 9日 (土) 09時25分

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