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2014年7月15日 (火)

僕の子供たちは、男の子が二人なので、当然僕の実の娘ではありません。

彼女は、男ばかりのセクションに配属された初めて女性職員でした。
当時物凄く忙しかったこともあり、最初は特に気にかけては居ませんでした。それでも、まだ一度も給料を貰ってなくて、食費にも苦労してそうだった彼女に夕飯を一度奢ったくらいだったろうか?

彼女は、おっさんか?と思えるようながに股の歩き方や座り方、態度、女にしとくのは勿体ないような豪快な声でセクションの男共にすぐに男として受け入れられた。
遠目に見ていた僕には、実は顔もスタイルも整っていて、それではちょっと女として勿体ない、と思っていた。
でも、程なくして起こったセクハラ事件の後、当時のボスに彼女のケアを任された僕は、彼女をケアする目的で始終気に掛けなくてはならない羽目になった。

職場には沢山のセクションがあり、仕事自体が他のセクションとの協働作業であるため、他のセクションの飲み会など当時から僕自身が出入りしていたセクションには全てと言っていいくらい連れまわして、紹介して回った。彼女はそのキャラクタ故に、他のセクションの男にも女にも気に入られ、あっという間に職場の有名人になった。彼女にはそれが嬉しかったらしい。

高校生の頃から精神分析に嵌っていた僕には、彼女の女性らしくないキャラクタが一体何処から来たのだろう?と思っていたが、どうやらそれは彼女の父親譲りであるとの話を聞いて、長女は概ね父親を見て育つので、そんな事もあるのかと漠然と考えていた。彼女の父親は高田純次を2倍程度いい加減にした、笑いを取るためなら何でもするような父親だったらしい。

でも連れまわしている内に、モードが切り替わったようなまるで異なるキャラクタの彼女や、彼女の些細な表情の変化で、彼女の態度や話し方は、彼女のサービス精神が作り出したキャラクタなのだと思うようになった。

こいつ、結構無理してるだ、そう思った。

それからだろうか?彼女は少しは女性らしく自分自身ために時間を使った方が良いだろう、そうでもしないと何処にも嫁の貰い手が居ないぞ、などと勝手なことを考え始め、映画のじゃじゃ馬馴らしの如く、彼女を女性らしく作り上げる積りで色々と注文を付け始めた。
仕事自体や仕事の進め方は上司として当然としても、話し方から、表情の作り方、姿勢、歩き方、ボディメイキングまで、ちょっと間違うとセクハラだろ?と思えるようなところにまで口を出して、一々直していった。まあ、彼女のサービス精神だけは直せなかったけど、これは直す必要も無いなと思っていたけど。

彼女自身も元々お洒落は好きだったようで、しゃべらなければ美人、と言われるようになり、客から花束なんぞ貰えるようになっていた。
僕は、そんな彼女を何時しか自分の娘のような感覚で見ていた。

そんな娘が日曜日に嫁に行った。
娘の居ない僕に、少しだけ娘を嫁に出す父親の気持ちを味あわせてくれた。
ありがとう。
楽しい家庭を作りなさい。

割と最近知ったのだけど、彼女の家は結構貧乏だったらしい。彼女のサービス精神満点のキャラクタは、帰りの遅い両親に代わって3人の弟や妹に食事の世話をして、寂しい思いをさせないために、長女だった彼女が結構無理をして作り上げたキャラクタだったんじゃないだろうか?
でも、そのサービス精神は、沢山の友人を作り、彼女を親身に心配する女友達を沢山作ったようで、美しい花嫁に仕立てようと数日前から彼女を磨き上げた女友人や、事前に申し合せて30人以上でダンスの練習をして彼女のお面をかぶってダンスをして披露宴を盛り上げるような友達が男女を問わず沢山いる素晴らしい女性にしたようだ。
プロの司会が殆ど出る幕が無い、素晴らしい結婚式だった。

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