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2015年10月13日 (火)

サイレントクレーマーね

初めて聞いた言葉ですが、何も言わずに来なくなる客を言うらしい。なるほど、上手い言い方をするもんだと感心した。
僕自身もそう言う所があるけれども、日本人の多くはあまり口論をしない傾向がある、と僕は思っている。理由は色々あるだろうけど、言われた相手への配慮だったり、争いごとを好まないとか、利用できるサービスや物が溢れているので、クレームを付けずに行かなくなる、買わなくなると言ったところだろうか?一々騒がず、静かに去ると言うのは、とても日本人らしいな、と思う。
そう言えば、お気に入りで週に2~3回は行っていた中華料理屋だったけど、散々待たされてやっと出て来たと思ったら、後から来た同じ注文の客にお姉ちゃんが間違えて持って行ってしまい、そのお姉ちゃんに”あとどの位待つの?”と聞くと、間違えたことに気付いたようだったが謝りもせずに”もうしばらく待つ”と言う。”じゃあ、食べてる時間が無いから帰るね”と言って店を出た。結局その日は昼食を食べる時間が取れなかった。以来その店には行かなくなった。これもサイレントクレーマーと呼ばれるような行為なんだろう。”どんなに旨いものを出しても馬鹿なお姉ちゃん一人が台無しにする”、そう言って出てくれば唯のクレーマーになれるかな?
クレームは商品開発に重要だけれども、静かに去られてしまうと、いつの間にか売れなくなると言う事実だけが残る。自助努力をしなければ飽きられ廃れる。
例えば、使い込むほどに手に馴染むような道具とかのように、道具自身が使い手の熟練度を要求するようなものは兎も角、最近の家電は作る方も使う方も薄っぺらになった。使い手は結果すら正当に判断できないし、目新しさだけを要求したりもする。作り手もデザインとコンピュータ仕掛けの機能だけで、ちっとも作り込まれていないので、機能を理解した上での想定外の使い方には対応不能で、作り手の想定した使い方を超えて使う事は出来ない。
作られたものがハイテク過ぎるのか使い手がローテク過ぎるのか解らないけど、作り手の心意気まで伝わるような道具ではないし、使い手もそんな事は理解できない。こと道具に関しては、どっちがハイテクなのか疑問に思う事も度々ある。
100円ショップが全盛の今に、偶にしか使わない物に使い込むほどにその良さが解るような高級品は必要ないのだろう。僕自身は複数回使いそうなものは、必ず良いものを買う。装飾で高級品と言うものでは無く、作るのに手間が掛かるから値段が高いものを買う。当然一つのものを長く使う。その方が便利で結果的に安く、満足感も高い。
職人相手の道具屋は、職人の要望に細かく答えて良いものを作ろうとし、職人はより使いやすい道具を得るために道具屋にあれこれ注文を付ける。共存と言う言葉が正しいだろうか?100円ショップで道具を買う人には、想像も付かないだろうけど、日本のものづくりってそんな感じだよね。
日本の製造業の衰退は、熟練の職人を定年退職させてしまった事にあると思っている。定年して何にも出来ない厄介者扱いされているより、中国にでも行って若い職人の育成に尽力した方が、高給プラスやり甲斐も得られる。彼らが普通のクレーマーだったら、”このまま定年させたら、中国に行って技術を中国人に教えてしまうぞ!”と脅せば、先の見通せる経営者なら定年にさせなかっただろう。
100円で売れる何とか役に立つものを作る技術を褒めても良いのかも知れないけど、それは直ぐに真似される。真似の出来ないようんなものは、作り手と使い手の共存が無いと維持できないんじゃないかと思う。
サイレントクレーマーが日本人に特徴的な行為なのであれば、技術立国日本にとっては良くない行為なのかも知れないね。

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